流浪に日記1

解散の終了は、計理士さんの作った書類に判を押すことで終わった。解散終了後の経費が売り上げを超えていることが主な理由だ。それでも1万4千冊の本がまだ現在、さまざまな人の手で保存されていて未来の読者のために待機している。ほんとうにありがたい。改めてこの解散から今日までのペヨトル工房に関わってくれた人々に感謝したい。人の気持ちと意志がなければできなかったことだ。
不況になって多くのギャラリーや美術館が存続の危機に陥って、保存運動がいくつか提案されはしたが、現実化したところは、ボクの知る限りない。そのことを嘆いていたのだが、自分の仕事がそうなるとは思わなかったので、大変な驚きだ。
大きなつながりを感じる。今、しているJCDNの仕事もプロデューサーの佐東さんが「ペヨトル興亡史」を読んでボクを思いだしたが故の指名だ。彼がそう言っていた。
富山で踊りの撮影をしているときに、出演者の山田せつ子さんの制作の方から、HPで記事読んでますよと言われてびっくりした。山田さんの踊りはぽつぽつと見てきたが、本人と話したことは無いに等しかったので、まさかHPまで読まれているとは思わなかった。
芸術を創作していく状況は前にもまして厳しくなっているが、何か役に立つことがあればできる限り手伝わせていただきたいなと思っている。相互に条件は厳しくなるだろうが、それゆえに意義のあることもできるかもしれない。