解散日記3

 5月18日

取次の栗田さんは見切りが早いが、栗田さんを使っている青山ブックセンターさんからは、すぐにフェアーの申し込みがあった。ありがたい。青山ブックセンター六本木店には、ペヨトル工房の全盛期に大変おせわになった。店の一番奥にある平だなでペヨトル工房の本を37種類平積みしてもらったことがあって、全国にたくさん出版社があるのに本当にすごいことだなぁと、自分でもびっくりしたことがあった。青山ブックセンター六本木店には、バックナンバーの棚が一本あった。夜中まで開いている書店は当時は珍しかったので、夜に本を見ているミュージシャンやデザイナーと良く顔を合わせた。新刊を出版した夜に、デザイナーがその本(夜想の屍体)を振りかざして、すごい特集だなと言われたりしたのもこの店だ。本当に御世話になったものだ。ボクも西武百貨店のWAVE 拠点に活動していた時期が長かったから、よくかよっていた楽しい本屋さんでした。

 

 5月19日

 

今日は大坂屋さんと業務終了の打ち合わせ。

また、惜しいねーと親身になって言われ、何かの形で復活してねと励まされる。大坂屋さん系列の大きな大きな書店で解散フェアーの話があるという。あらら、最初で最後だわ。でも何か嬉しい。嬉しがっている場合じゃないんだけれど。

のんきに解散日記を書いているので、何かまだ余力があるんじゃないかと思われがちだけれど、やっぱいっぱいっぱい。二年前に休止宣言を出したのは、もう経営的にもぎりぎりの所まで追い込まれていたから。本を断栽して、リストラをしていろいろしたけどかなり難しい。社員の人が見かねて、一人リタイア、二人リタイア(というか自主退社してくれた)して、ここ1年くらいは、社員ゼロの状態。立っているのがやっと。



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