解散日記12

6月21日

 

東販の植村さんのところに保証人入りの清算の覚書を持って行った。

植村さんは机に覚書を置いて、しばしため息。
「気持ち変わりませんかね」
「えっ」
「この後におよんで、またペヨトルをやるっていうことはないですよね」
「……」
「やっぱ駄目ですよね。じゃぁ書き込んで受領しましょう。契約的には継続しますが、もう顔を合わせることもなくなるんですね。担当して6年か7年、趣味だけでつき合わせてもらいましたが、ありがとうございました。」と深々と頭を下げられて、ボクは何も言えなくなってしまった。
うるうるするといけないので、挨拶をしてあわてて、東販の書籍窓口を離れた。
 
最近、メイルや直接、これから何をするの? と言われるのだが、実は、まだ、何も考えていない。
11月に解体社でパフォーマンスの作品を発表する予定だが、いまのところそれだけ。聞いたひとの方が拍子抜けするみたい。20年やってきたからね、このまま地下に埋もれちゃってもいい感じはするんだけど。



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