解散日記13

7月12日

ペヨトル工房の解散に関連して、パリでしなければならない事があって、ハイ・シーズンのパリに出かけたのだが、ネットの状況がかんばしくなくてメイルが精一杯で、HPの更新ができなかった。ごめんなさい。

パリに行っている間にリブロ池袋でフェアがスタ−ト。関西でも三月書房のほかに引き合いがある。しかし驚くべきは三月書房のHPショップで、パリに行っている間に60冊もペヨトル工房の本を売ったらしい。本家のHPだってそんなに売れないのに……。でもそれはある意味で当然のことで、でかける寸前の6月末に三月書房に本を送ったら、次の日の速報には、シュタイナー関連本としてペヨトルの本が2冊ノミネートされていて、しかも適切なレジメがついている。うちのHPのショップよりも充実しているぞ。(ペヨトルのショップも改造中です。見てね)

本をセレクトして棚を作り、そこに訪れた人の買いたい欲望をそそるという書店の仕事をHPのショップでも、忠実に行っているのが三月書房の宍戸さんだ。だから売れるのだ。三月書房のHPはまぎれもなく書店なのだ。しかも宍戸さんのアップが早いので、HPらしい動きをしていてそれがユーザーの買いたい気持ちをそそるのだろう。無いものはないというようなアマゾンコムのやり方もあるが、三月書房のHPは、これから書店のあり方と、流通のあり方に対して一石を投じている。

本の売れ行きが芳しく無くなったときに、イベントで売れるということに気がついて、イベントを打ちまくっていた時があったが、そのときにうちのマニアックな社員が、本は本屋で売れて本ですよね。本屋で売れる本が本道ですよね。と、言ったのが今でも心に残っている。本は、本屋さんでの展開に苦しんでいる。ネットで売るのもイベントで売るのもひとつの方向だが、本屋さんでというのがやはり重要な意味を持つ。三月書房のHPのように、本屋さんのHPならば、それはペヨトル工房がHPで本を売るということと根本的に意味が違う。

パリではセレクトショップが全盛を極めていた。ブランドの商品もセレクトショップの方が、生き生きとして見えるようになっている。セレクトショップがいいとは言わないが、店舗が選んで提示するというのは、流通の中の重要なクリエイティブであると思う。



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