解散日記19

 

8月25日

 

解散の仕事もそろそろ佳境に入ってきた。

HPを見て手伝いに来てくれているバイトさんも元気に、直売本の発送に活躍している。

9月末をめどに解散の形を整えようと考えている。売掛をかなり残して解散手続きをとったのだが、前取次赤残になった。つまり返品がどっときて取次にこちらから支払いをしなくてはならないということだ。ぐずぐずしていると駄目だ。

どんなことがあっても動きがなさそうな在庫の断裁指示をだしはじめた。まだ何万冊もあるのだから、一気に指示を出せば良いようなものだが、なかなか思い切れない。

以前、ペヨトル工房のHPの解散記事を読んで、何かできないものなのかと書いてくれた人がいたのだが、その人は実は古書屋さんで、HPで販売を展開するので本を引き取ってくれるという話が進み始めた。HPは確実に何かを起こすメディアになっている。

何度も言っているが、でも忘れてはいけないのは、そこに人が介在してという部分があるということだ。古本屋さんとの間をつないでくれている人がいて、うまくペヨトル工房との話しをすすめてくれた。HPを作ってぼーっとしているだけでは、何も起きないのだ。

ペヨトル工房の本もいろいろなところに避難して、静かに動くのを待っていたり、少しずつ販売されたりと第二の人生を歩みつつある。そのうち避難所一覧を作らなくてはと思っている。つまり在庫を買える場所の一覧ということになる。

最も早くペヨトル工房の本を揃えて、見れるようにして、売ってくれているのが、OFF SITEというところだ。伊東篤宏さんという美術家とそのパートナーの伊東ゆかりさんが作った、オルタナティブスペースだ。美術作品を展示する場所でもあり、ノイズ/オルタナティブのコンサートをする場所でもある。そしてペヨトル工房の今ある本をすべて手に取って見れるようにしておいてくれる場所でもある。

 

OFF SITEには、音のセレクトショップもある。CDやレコードが展示してあるのだが、これが凄い。現代美術の作家や関連のものだけを集めている。IMI(イミックネーベル)、ヘルマンニッシュ……。確かウオルター・デ・マリアもあったような気がする。 展覧会と言ってもいいくらいの展示だ。フランスにもセレクトショップがあって、CDとギャラリーを併設していたが、OFF SITEのほうが、カッコ良くて本質的だ。ぜひ、のぞいて下さい。



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