解散日記20

 

9月14日

 

ネットからはいろいろなものがはじまる。

高校時代の同級生が、HPを見て、小説を一緒に書かないかと言われて、書けないよと言いながら手伝うことになった。ボクは湘南高校にかよっていて、旧制高校のようなはちゃめちゃをしていた。ボクは、体育祭の出し物を演出したんだけど、ちょっとやり過ぎて、何とビケになってしまった。その日、クラスのほぼ全員が夜の海岸で酒盛りをした。という当事者には夢のような、他人にはちょっと甘すぎるお話だが、その日を起点に30年のクラスメートの推移を描く小説だ。同級生とは顔を合わさずに、ネットだけのやりとりで草稿をしあげた。これもHPのボクの文章からはじまったことだ。

解散日記を見て、「本とコンピュータ」の河上さんが、出版社を設立したフリースタイルの吉田さんとネット対話をしませんかと誘いがあって、4回に分けて話しをした。出版社を始める人と、やめる人ととの出版に対する考え方を展開する。一回毎のまとまったやりとりとしてまとめるらしい。レスを書けないと調子がでない。ちょっとうまくいかなかったかも知れない。

いろいろやめる理由を聞いたけど、役割が終わったというだけでは納得できないと言われた。その言葉がずしんとこたえる。確かにボクは使命というような気持ちをあまりもたないで出版をしていた気がする。そのあたりの甘さは、「本とコンピュータ」を読んでもらうと良く分かるだろう。

フリースタイルの吉田さんとはもう少しフランクに話して見たかった。そういうことを話せる掲示板があればいいのだろうか……。

ブックショップも最後だということで活況をていしてきた。

在庫を売ってくれている書店や古書店が目一杯、本を抱えてくれる。二年分とか、三年分とか。最後のフェアもはじまりそうだ。再びパルコブックセンターや青山ブックセンターが意欲的にやってくれる。

あと少しでペヨトル工房が借りていたフロアを解約する。いろいろなものを倉庫などに移動しなくちゃ。在庫断裁の最終判断の時間が迫ってくる。しかしまだまだ在庫に関する可能性もあるし迷うところだ。どうしよう……。



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