解散日記36

 

 12月15日

 

 流通も変わらなければならないと思う。出版社は、取次に委託で本を出して、書店も委託で本を売る。売れたって売れなくったってリスクはない。フェアだって好きなだけこっちに注文してきて、しかも見本で若冲葉書のセットをあけて、お客に見せて、それがぼろぼろになったものは返品できるのだから。そういう流通リスクはすべて出版社が負っている。お客が本をほおったって、書店は文句を言わない。だって自分のとこの本じゃないもの。委託の本だもの。こんなことを続けていたら駄目だ。そう思う。仕入れのリスクを書店も負ったら良いと思う。

 と、前回の解散日記に書いたけれど、MLを読んでいる人は、これが具体的にどこの書店をさすかお分かりですよね。予想どうりフェアからぼろぼろになった若冲絵葉書のセットが1冊だけ返ってきて、状態の余りの酷さに、ペヨトルの経理のUさんとバイトのAさんが嘆いている。電話しますかということになって、とりあえず言ってみよう、これはちょっと問題だからと「商品として出せないのでどうしたものかと思いまして・・・」というようなあいまいな言い方をしてみたところ、買い取ります。という返事。びっくり。「見本として開封していた訳ではない、店員の目の届かない所でお客様が勝手に開封したのかもしれない」というようなこともつけ加えていました。

 ふーん。書店はパルコブックセンター。交渉してみるものだなぁ。というかちゃんと出版社もアピールして相互に意識を高めていかないといけない。一方的に決めつけてはダメだ。反省。最初から、見本は相互に折半するとかにすればいいんだから……。なんか舞台のことばかりやっていると、雑誌作りたいの妄想が頭に飛来する。これって受験勉強の逃避で、小説読みたくなるのと一緒? 終わったらまたノウテンキに戻ったりして。

 これから、雑誌や書籍の流通やはどうなるんだろう。海外への道も厳しそうだし。



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